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    浸してよ、ほうれん草


    3年前の衝撃。

    お浸し  

    何気なく料理の本をめくっていた。

    ほうれん草のおひたしの項で目を止めた。

    はは、なんでお浸しなんか載ってんだろ。茹でて鰹節とオショーユだけじゃんね。アホかこの本。載せるまでもないじゃん。


    お浸し2     お浸し4


    違ったーーー!!!20数年間違って生きてきたーーーー!!(TーT*) 

    お浸しですものね!浸してナンボなんですよね。浸しもしないでバカ呼ばわりした私が悪かった!!心の底からごめんなさい。



    というのが3年前。えぇ、今じゃもう、浸してますよ。日本ホウレンソウ12月12_NEW

    お浸しですもの。浸してナンボ。 浸しもしないお浸しなんて、そんな馬鹿なこと。

    ・・・私が作る時はですけどね。母は未だに鰹節とオショーユのものを「お浸し」と言って供してくれます。


    写真は東洋種、日本ホウレンソウ。ほうれん草独特と思われがちなあの「土臭さ」がソフトです。いくらか肥培管理も関係しますが、あれは西洋種独特のものなのですよ。東洋種のほうれん草は奥ゆかしく、ほんのりと、です。

    葉色が濃く出る西洋種と比べ、東洋種のものは葉の色が薄く、また軸も細っそりとしていて、洋種っ気の強いほうれん草品種を隣に並べておくと、置いてけぼりにされてしまうこともありますが、滑らかで舌触りのよい、「お浸し」向けのホウレンソウです。 絹をなぞる様な舌触りなんですよ。

    反対にバターでソテとか、クタクタになるまで火を通す調理にはあんまり向かない。それには軸のしっかりとした葉の厚い洋種のホウレンソウの方がいい。

    秋に種を播く作型のホウレンソウでは、一日の種まきの遅れが後々の収穫で2~3週間ずれ込む、あるいは春まで小さいままということもあるので、段階を追って種まきを行うため、どーしても味の載らない時期のものもできてしまうのだけれども、ここのところの寒さで味わいも載ってまいりました。


    根っ子のピンクの色合いも濃く、咲きだしそうな花の蕾を思わせます。そろそろ、美味しいですよと言って売れるかな。繊細さの光るほうれん草と思います。

    日本ホウレンソウ、どうぞ浸してあげて下さいな。 浸してみた

    コンブとカツオでお出汁をとって、と・・・。あぁ、メンドクサイ・・・。

    でも、あんな釈注があるってことは、オショーユと鰹節を「お浸し」と思っている人も少なくはないってことだよね・・・。
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    日野さん

    日野さん 

    日野菜カブ。滋賀、日野町の生まれの野菜である。

    といっても、三重鈴鹿出身の母は子供のころから好んで良く食べていたという。地元では馴染みある野菜だったそうだ。また、大阪がご出身のお客様も、神戸がご出身の方も、愛着のある野菜と仰られておられた。滋賀のみならず、関西方面では広く馴染んだ野菜なのかもしれない。 どのあたりまで分布しているのか興味がある。

    一昨年、「日野菜はないの?」と、お客様に尋ねられ、はて、日野菜とはなんぞ・・・。と、思っている脇で、母とそのお客様が日野菜について盛り上がっていたのを見て、・・・あ、あれ?知らないの俺だけ? 肩身狭いぞ。

    そんな訳で、今季少量ながら裏でこっそり取り組んだ次第である。

    9月下旬に種を播き、猛暑の影響で長々と居座ってくれたハイマダラノメイガの猛攻に遭い、葉がズタボロに食い荒らされながらも割と元気に成長。根部への病も患うことなく収穫に至る。

    塩を振って、揉み、しばらく時間を置くと全体にピンクがかった色合いに滲んで来る。日野菜の塩漬けには「桜漬け」という雅な名前が付いているそうだ。さて、試食。

    あ、あれ?きれいな桜色に見合わず、なんか辛い。そして、苦い・・・。これは栽培の失敗じゃないか・・・。


    母の所へもってゆく。

    「あれ!?日野菜なんて作ってたの?」と、一人湧く。でも失敗っぽいよ。なんか辛いし苦いし。

    どれどれ、と喜んで口に含み、『 すっごく美味しく出来てる 』、と言う。日野菜ってこーゆーものなのよ。一人でもりもりと完食。

    フキノトウや筑紫とか、チコリの苦さはわりと好きなんだけど、日野さんの苦さってちょっと独特。というか、「辛い」のが余計。

    そこがいーんじゃないの、と母は言う。・・・ま、好みの問題ということで。ちなみに母は塩漬けより、糠につけた日野菜の方が好きだそうである。

    あと10年したら私も好きになるかもしれない。

    受難多き野菜

    わー、すごーい。このサボイ、チリチリにも程があるー。な図。

    チリチリにも程がある

    ・・・orz 鳥害でした。たぶんムクドリの仕業かと。

    虫に食べられ、鳥に突き回され、果ては見知らぬ人にまで盗まれてゆくキャベツ様。地中海沿岸部でひっそりと地元の人にのみ愛でられていればよかったものを・・・。不幸にして日本に根付いてしまったこの野菜の受難は続きます。

    最も達の悪いのは人間ですね。比較的生育期間の短い大根や白菜は涙を呑んで堪えても、キャベツは許さん。窃盗現場を見つけ次第、老若男女を問わず、問答無用にて、渾身の力を込め「グー」で殴ります。言葉はイラナイ。この世にタダより高く付くものはないんだよbaby。

    あ゛ー。早急に防鳥ネットを張らねば。一旦突き始めると集団で群がって、畑全体丸坊主にされることもあるんですよ。また仕事が増えた・・・。

    香りの貴公子

    根セロリ。でも、カブや大根と同じで、根じゃなくて肥大した茎の部分なんだよね。

    12・15根セロリ
     
     
     
    春先にセロリを作ろうと思い立った。だが資料を漁っていて断念した。 季聞屋の栽培環境ではちょっとムリが多いや。

    セルリ原生地

    上の写真はセロリの原生地の写真である。御覧のように水の中に育つ植物である。 そして冷涼な気候を好む。

    日本であれば高冷地での栽培か、関東南部のような暖地では施設栽培下で遮光は必要だろう。関東の場合、季節通りの栽培では春から初夏にかけて種を播き、あつーいジメっとした夏を越さねばならない。季聞屋の畑はどこも水が引かれていないのだ。農業なんかしてんじゃないよ、って外圧のキツイ土地柄なので。

    むろん、水の中に育つ原生地のセロリと園芸種のセロリとでは随分と性質は異なる。栽培しやすいようにと品種の分化と改良を得てきていても、やっぱり向き・不向きで考えればどう考えても不向きである。 出来たとしてもえらくゴリゴリの筋っぽいものになってしまうだろう。水の中で育つワサビと、畑で育てたワサビとの品質の差を思わせる。日本のセロリの主流である生食向け品種ではなく、加熱調理専用種を用いても、 季聞屋の栽培環境下では なぁ・・・と躊躇してしまう。

    ちょっと目先を変えて、根セロリはどうだろうかと思った。同じせり科の人参も冷涼な気候を好むが、発芽がうまくいけば割合高温にも耐えるのだ。人参やネギ、イモ類などを始めとして、土ものの野菜は特に評価の高い季聞屋である。

    フレッシュな根セロリを食べたことがない。飲食店で出てくる根セロリも大抵は加工されたものの輸入品を用いることが多いという。輸入に際しての鮮度の問題で、香りのものは加工を受けて入ってくることの方が多いのだ。

    そんな訳で始めて見たのだけど・・・。


    今年の夏はエライコッチャでしたな。

    バタバタと熱中症で人もお亡くなりになられましたが、

    えぇ、

    根セロリ様もでして・・・。。

    僅かに生き残った子達もスマートというか貧相な仕上がり。でも、よくぞ生き残ってくれました。

    サラッド セルリラーヴ


    一回で食べちゃうのはもったいないなぁと思い、煮てピュレにして保存しておこうかと思ったけどスマートすぎて分量が足りず。卵黄を少し多めの重たいマヨを作って和えただけのサラダ。

    うん。やっぱり少し硬い。生育不足が祟ったね。

    香りがとげとげしてるので別口で火を通してみたら角が取れてマイルドになった。筋っぽさは感じない。これなら平気。ほんのりと甘く、透き通る良い香りである。優しい、いいヤツ。 見た目はごついけど、風味は貴公子の横顔だよあんた。


    と、ここまで書いておきながらなんなんだが、店頭に並ぶ機会はないと思う。悪貨は良貨を駆逐する。初めて根セロリを召し上がる方が、根セロリとは硬いものだと思われてしまったら根セロリに申し訳ない。だが、品物がないわけではない。今季の季聞屋の根セロリは生食にはやや不向きなこと、標準的な根セロリのサイズよりも小ぶりであることをご理解の上、それでも良しとされる方がおられればお分け致します。
     

    セラノ・カサブ

     
    今日をもって切り納めのオリエンタルユリ。セラノとカサブランカ。年末にと思っていたけど早めに咲いてしまい少し残念。でも良く切った!良く売った!すごくいい香りでもうメロメロでした。寂しくなるなぁ・・・。また来年も頑張ろ。色んな品種入れよ

    チョーイモさん

    サツマイモさんの日光浴、な図。

    トドが海辺で寝っ転がってる光景と重なるのは私だけでしょうか。


    サツマイモの日光浴 

    サツマイモは収穫後、暖かい日の天日に当てる。水分を抜いて甘みを強調させるのだ。



    サツマイモという植物はものすごく肥料を吸う力が強い。

    ビックリするほど遠くまで根を広げ、養水分を貪欲にむさぼろうとする。水はけの良くない平地や他の野菜を頻繁に作り、畑の肥えた所などで作ると、大きいのは嬉しいんだけど、ものすごく不味いイモが大量に取れて、ゴミの山となる。

    戦中、戦後、食糧の不足した時にサツマイモは重宝されたという。ものすごく不味くても大量に収穫できて腹の足しにはなったから。そんな訳で戦争を生きた頃の人は不味かった頃のサツマイモを思い出し、嫌う人も多いという。

    季聞屋のサツマイモは、美味しいサツマイモを作る条件を全て満たしたパーフェクトな畑を宛てて栽培する。養分に乏しく、サラサラと水の流れてしまう乾燥気味の赤土、しかも傾斜の強い箇所。あまりに極端な条件であるため、追肥をしてあげなければいけないのだけど、春は芍薬に追われ、夏は果菜類に追われ、あえなく今年もほぼ無肥料。

    畑に訪れた農家の知人が言う。「あんな貧相なサツマイモの栽培風景を見たことがない」、と。そうだろうと思う。私としても、もうちょっとどうにかしてあげたかった。 でも、それは去年も、また、一昨年も同じことを思っていたと思う。


    サツマイモを掘っている所に母がやってきて尋ねる。


    母「・・・・今年もチョーイモ?」

    私「 ・・・・。今年もチョーイモ。」


    「うちのチョーイモ」、 季聞屋スタッフ間で当園のサツマイモを称し、チョーイモという呼び名で通ることがある。

    「超」イモではない。

    十二指腸の「腸」を当て字して腸イモである。そんな太さなのだ。収穫平均サイズは6歳になる姪っ子の手の平に包まれてしまうサイズである。それも複数個が・・・。

    いや、いくらなんでもそれを売ろうなんてことは思わない。店頭に並ぶのは選りすぐり(?)の大きいものだけである。と言っても世の基準を当てはめればssサイズである。

    店頭に並べておくのも気恥ずかしいので来季からサツマイモ作りは諦めようかと審議中である。自分の人件費を考えたらぶっちぎりの赤字仕事なのだ。

    紅キララ_NEW 

    姪が遊びにやって来たので蒸かしイモにして食べさせてみる。


    姪 「この芋ようかん、美味しい。」


    姪っ子よ、砂糖は入ってないんだ。そして、ようかんでもないんだ。蒸しただけ。

    美味しいんだけどあんまりにも食べる所が少ないのよねぇ。


    明日からスタンダードな紅あずまに加え、ベニキララ・ベルベット・安納がこっそりと並ぶ予定である。量的に数少ないうえに貧相極まりないのでこっそりとである。姪が勘違いしたように、いづれもねっとりタイプの肉質である。

    季聞屋のお客様の中に、ヤキイモ焼き機を購入される程サツマイモ好きなお客様がおられることを去年知った。野菜が好きな人に食べて貰う野菜を作ることは非常に楽しい。上記の三種はその方を思って選んだ。彼女の眼にかなうだろうか。

    二兎を追うもの。愛はネギの如く深く。

     
    母の出身は三重の鈴鹿である。彼女の育った地域のネギは関東で好まれる白い部分が長い、所謂一本ネギではなく、葉を主に食べ、白い部分の少ない「葉ネギ」だったそうである。日本を東と西に分けると雑に言って西では葉ネギの系統が好まれるらしい。  (下の写真は某カタログに記載されていた葉ネギ)
     
    某カタログの葉ネギ













    一方の父はここ、美しが丘西(というか昔は元石川町って呼び名だったよね)の生まれ。一本ネギが主流の地域である。

    そんな二人のマリアージュ、ネギ異文化衝突は避けられなかった。

    母は関東の一本ネギを嫌った。一本ネギの系統は葉が硬く、通常は切って捨てられる。ネギの葉っぱをこよなく愛して育った彼女には納得がいかなかったらしい。

    彼女は不服を申し立てた。ネギか、私か、一体あなたはどちらをとるのか。

    結婚当時いくらか愛のあった父は、母のためにと葉ネギ系統にあたる九条種の種を播き、育てた。むろん、母は喜んだ。

    ・・・・が、円満解決とはゆかない。売れないのだ。ここは関東、一本ネギの地域である。「食べる所(白い部分)がないじゃないの!」との非難は轟々。



    ところで、ネギのあの白い部分は、葉柄と呼ばれる部位までを土で覆い、光を遮ることで上へ上へと伸びる生理をもとにしている。土で覆うことを「土寄せ」とか「軟白処理」なんて言い方をする。一本ネギの系統は数度にわたり、その「土寄せ」を行うことにより長く伸ばすのだ。

    一方、葉ネギの系統は、一本ネギとは異なり軟白処理を行わない、あるいは行ったとしても極軽度のことであるのだが、愛妻と売れないネギとの間に挟まれた父は葉ネギの九条種に土寄せを行い、一本ネギ風に仕立てることにした。

    九条 12・11  九条ネギ

    以上が季聞屋のネギの原点である。

    葉ネギを一本ネギに仕立てるにはかなりの無理がある。軟白に向かないから葉ネギなのだ。その無理を押し通すのが技術と努力だが、お客さまにとっては瑣末なことなのでここでは割愛することとする。一言だけ言わせてもらうなら、「非常にメンドクサイ」仕事をしている方だと思う。
    20時スタート 


    季聞屋の場合、ネギの土寄せは夜が更けてから行うことが多い。時間がかかる仕事なので、日のあるうちにしていると、なかなか進まぬ仕事具合に対し日が暮れる方が早く、急がねばという思いに駆られ、ついつい頑張り過ぎて腰を傷めるからである。

    往々にして夜中に畑をうろつく季聞屋であるが、夜中のネギの作業に関しては、ぽつりと暗闇の中に一人作業をしていても、さほど寂漠とした思いに駆られることはない。母と売れないネギとの間に挟まれた、若き日の父の姿を時々思い出し、一人ニヤニヤしながら、夜中寒風すさぶ中、せっせと仕事に励むのである。

    冬季直売日程



    下記日程より、冬野菜の直売を致します。


    12月7日~

    火・木・土

    9:00 ~ 10:30

    取り急ぎご連絡まで。

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