蒼息吐息
この青さと温もりを、冬に取り置き願います
やー。すっかりご無沙汰となってしまいました。「ご挨拶は後ほど・・・」、なんてことを申しあげておきながら随分と間が空いてしまいました。申し訳ない。
今年の猛暑で頭のネジが5~6本抜けたのか、季聞屋スタッフのうちの一名が、「今年の冬季は直売をしない!」なんて突飛事を言い張っていたもので、スタッフ内に長いこと嵐がぐるんぐるんと湧いておりました。
加えて、夏作から冬作へと切り替わる8月下旬から10月にかけては、お恥ずかしながらウンザリなほどに仕事が溜まっておりまして、朝は新聞配達のおにーさんと競ってガっツリ仕事を始めているのに、何故か仕事上がりが23時を超えるという不思議な日々(どんな農家だよ・・・)でもございまして、PCの前にたどり着くよりも先に瞼が落ちるという塩梅で、更新が遅れました。
ここへきてようやく仕事も落ち着き始め、迷い事を抜かしていたそのスタッフも平静を取り戻したようで、長いこと季聞屋に留まっていた嵐も過ぎ、ようやくの更新となった次第でございます。
ここでちょいとばかし、迷い事を抜かしていたそのスタッフについて釈明を。
農家に生まれると多かれ少なかれ、小さな頃から立派な「戦力」として育てられる面があるのですが、そのスタッフが「仕事」として意識的に農業に携わるようになって5年、自身で物を作り、売るようになって3年が経ちます。最近では小生意気にも経営について考え出したようで、「ここらで一辺、経営の見直しと仕 切り直しをしましょう。そのため冬作を控えましょう」と言いだしたわけです。
と、まぁ、ここらで三文芝居は止すとしまして。
私です。言いだしっぺは。
野菜も芍薬も、御贔屓を賜わり気持ちよく売らせて頂いているのですが、生産基盤が酷く脆いのです。そろそろ高齢の部類に差しかかる両親との家族経営なので。355日程度3人揃って臨んでやっと(・・・にもなってない)という仕事内容をこのままの体制で私ひとりになったら即時OUTです。 ゆくゆく私が一人になった時でも切り盛りしてゆけるような体制を、冬作を控えて大まかに整えよう、なんてことを考えておりました。
でも、一人でやっていける体制ってどんな形?これがなかなか描けません。自分のやりたいスタイルの農業の形と随分かけ離れたことしか出来そうもなくて。
現状でさえ、もっと新しく取り組みたいことは多いのに、この先が現状維持はおろか、先細りになってゆく前に打って出ねば。 私が楽しめるスタイル維持しつつ、私ひとりの統制下でも生産管理の手が届き、雇用を視野に入れ成長を続けられる前向きな物作りの体制に。課題をあげれば数限りなくあるのですが、あと3年を目途に考えています。
いつまでも、あると思うな、親と金とお客さん。
私が一人になっても楽しめる農業の形は、立ち止まらず、作り続ける中で模索してゆこうと思いなおし、追っ付けになってですが今季も作付に臨みました。変えてゆくのための時間を捻出するため、かなり作付を減らさざるを得なかったのですが今季も直売は行う予定です。作付量が量なので、今季はひっそり、こじんまりと、人知れず販売しようかなと。
急がば回れ。でも回リ道を通るにせよ、ちょっと急いで回らねば。
ひよっこの巣立ちとお思い下さり、長い目でのご支援を賜われましたら幸いです。
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